戸建やマンション、土地などの不動産を売却しようと考えるときはじめて不動産売却をする方は、どのように売却が進むのか、売却価格はどのように決めるのか、費用はどのくらいかかるのかなど不安に感じることが多くあると思います。
これから不動産を売却したいけど何からやってよいのかわからない、不動産の売却を迷っている、売却を成功させたいという方のために不動産売却の流れ、不動産売却の種類、売却を進めるために失敗しないためのポイントなどを知っておくことが大切です。
不安に思うことは不動産会社に相談するのが確実ですが、その前に最低限の知識を身につけておけば相談事もスムーズに進みます。
売却の期限については、〇月〇日頃までに売却したい、可能な限り早く売却したい、特に決まっていないなど希望があると思いますのでできるだけ明確にしておきます。
そのうえで失敗する原因や失敗しないためのポイントを解説します。
不動産売却の基本
【仲介】
不動産会社と契約して第三者に不動産を売却することを仲介といいます。
不動産売却で最も多く利用されている方法です。
不動産の買い手は一般消費者になることが多く、インターネットや広告などを利用して不動産会社が売却活動を行います。
不動産会社の売却活動によって買主が見つかれば報酬として不動産会社へ仲介手数料を支払います。
【買取】
買取は不動産会社や買取業者に物件を買い取ってもらう売却方法です。
売却価格は業者が提示した査定額になることが多く、双方が納得すれば1週間~3週間ほどで不動産を売却することができます。
買取価格は市場価格の60%~80%となるため売却価格は仲介よりも安くなってしまうことがほとんどです。
仲介ではなかなか買い手が見つからない場合や売却期限が短い場合などに検討するとよいでしょう。
【リースバック】
リースバックとは、住んでいる家をリースバック業者や不動産会社に買い取ってもらい、その後は賃貸物件として売却後もそのまま済み続ける方法のことをいいます。
家賃を払えば家の売却後もそのまま済み続けることができ、最短1週間ほどで家を売却し資金調達できるのがリースバックの魅力といえますが、リースバックの買取相場は市場価格の60~80%となり家賃は周辺の家賃相場よりも割高となるケースがあります。
すぐに資金が必要だけど引越しをしたくないという方はリースバックを検討するとよいでしょう。
媒介契約
不動産を売却する際には不動産会社と契約してから売却活動を行います。
【一般媒介契約】
一般媒介契約は複数の不動産会社と契約ができ、自分で買主を見つけることもできる、媒介契約の中でもっとも制限が少ない契約方法です。
売却活動の自由度は高い媒介契約ですが、指定流通機構(レインズ)への登録義務や売却活動の報告義務がないため、売却活動の状況が把握しづらいというデメリットがあります。
最初は一般媒介契約で売却をスタートしてみたが思うように売却が進まないようなときは、他の契約方法への切り替えも可能です。
【専任媒介契約】
専任媒介契約は、一般媒介契約と比べて少しだけ制限がある契約方法です。
自分で買主を見つけることはできますが、契約できる不動産会社は1社となります。
専任媒介契約ではレインズへの登録が義務付けられており、売却活動の報告も2週間に1回は受けれるので売却活動の状況を把握できる点がメリットです。
個人でも買主をみつけたいという方に適した契約方法といえます。
【専属専任媒介契約】
専属専任媒介契約は、3つの契約方法の中で最も制限が多い契約方法です。
契約できる不動産会社は1社のみで自分で買主を見つけることはできませんが、レインズの登録は5日以内、売却活動報告は1週間に1回以上と義務付けられているなど、依頼を受けた不動産会社への制限が厳しい分、最も積極的に売却活動を行ってもらえる契約方法といえますが、売却活動が1社に委ねられるため、不動産会社は慎重に選ぶ必要があります。
不動産売却の流れ[仲介]
*不動産会社を探す
*訪問査定・査定価格の提示
*媒介契約の締結
*売却活動(購入希望を探す)
*売買契約の締結
*決済・物件の引渡し
売却を依頼する不動産会社を探すことから始まり、物件の引渡しまでにかかる期間は3~6ケ月程度が目安とされているので、売却期限が決まっている方はできるだけ早く売却活動を始めてください。
不動産売却査定
不動産の売り出し価格や買取価格を決める際には先ず査定をしてもらいます。
【机上査定】
物件情報をもとに過去のデータや相場などからおおよその査定額を算出します。
物件の所在地や築年数などの情報のみで査定を行うので、査定でわかるのはデータ上での価格となるためより正確な査定額を知るためには訪問査定をしてもらいます。
机上査定は売却段階の方や相場価格を知りたい方の利用に適しています。
【訪問査定】
訪問査定とは、売却を検討している不動産を訪れ周辺環境まで詳細に調査する査定方法です。
不動産の状況などから3ケ月以内に売れるであろう価格を算出するので、売却価格に近い具体的な査定額を知ることができます。
訪問査定で注意すべき点として、スケジュール調整や立会いの手間がかかることと、査定額が分かるまで3~4日ほど時間がかかるので、売却する場合は早めに受けておくことをおすすめします。
不動産売却にかかる費用
【仲介手数料】
・売買金額が400万円を超えた場合:売買金額×3%+6万円+消費税
・売買金額が200万円超~400万円以下の場合:売買金額×4%+2万円+消費税
・売買金額が200万円以下の場合:売買金額×5%+消費税
(例)売買金額2000万円の場合 2000万円×3%+6万円×消費税=726,000円
【印紙税】
不動産売買契約書を2通作成し、売主・買主双方で保管することが一般的であるため印紙は2枚必要です。
不動産売買契約書記載金額が5000万円以下場合、印紙税額は2万円となります。(2024年3月まで軽減措置がありその場合1万円)
※印税代を節約するために契約書を1通だけ作成しその写しを保管することも可能ですが、写しであっても当事者直筆の署名押印が必要です。
【抵当権抹消費用】(住宅ローン残高がある場合)
金融機関が設定した抵当権は住宅ローンが完済すれば抹消することができますが、ローンが完済したら自動的に抹消されるわけではないので、不動産の所有者が抵当権抹消登記の手続きを行わなくてはなりません。
抵当権抹消登記の手続きは法務局の窓口で行います。
自分で手続きをすることもできまし、代理人として司法書士に依頼して行うことも可能です。
*司法書士に依頼する場合の費用(司法書士への報酬と実費がかかります)
(例)一戸建住宅(土地と建物の2筆)
・司法書士への報酬:15,000円~2万円程度
・登録免許税:2000円(1000円×2筆)※不動産1筆につき1000円
・事前調査費用(不動産の登記内容を調査する費用):700円(不動産1筆につき335円)
・完了後謄本費用:1200円(600円×2部)
合計18,900円~23,900円程度(消費税・郵送代・交通費別)
【住宅ローン一括返済手数料】(住宅ローン残高がある場合)
金融機関によって異なりますが、概ね16,500円~33,000円程度かかります。
【譲渡所得税】
譲渡所得 = 不動産の売却価格 - (取得費+譲渡費用)
※取得費:売却した不動産取得時にかかった購入費用など
※譲渡費用:不動産売却時に支払った費用
不動産を売却した時の確定申告
不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日までの期間に確定申告が必要になります。
[確定申告が必要な場合]
*不動産を売却して利益(譲渡所得)が出たとき
*控除や特例を申請したいとき
*譲渡損失をほかの所得と損益通算したいとき
※不動産を売却したことにより損失が出た場合は確定申告の義務はありません。
不動産を売却する時に必要な書類
◆本人確認書類(免許証・パスポートなど)
◆実印・印鑑証明書
◆住民票
◆登記済証(権利証)または登記識別情報
◆物件の間取り図
◆確認申請書・確認済証・検査済証
◆固定資産税・都市計画税納税通知書の写し
◆固定資産評価証明書
◆土地測量図・境界確認書
◆抵当権抹消書類 など
これらの書類は不動産の種類、売却方法や所有者情報などによっても異なります。
必要書類については売却を依頼している不動産会社に確認しましょう。
不動産を売却する理由と売却のポイント
【住み替え】
住んでいる家を売却して新しい家を購入する住み替えの場合は、住宅ローンの残高と売却価格が売却活動に大きく影響します。
売却代金で住宅ローンを完済できる(アンダーローン)なら新しく住む家を先に購入することが可能ですが、売却代金で住宅ローンを完済できない(オーバーローン)場合は、住宅ローン完済のために自己資金が必要となるので新しい家を購入する前に現在住んでいる家の売却をすることをおすすめします。
住み替えにより不動産を売却する場合には、先ずは持ち家の住宅ローン残高と査定額を知り、アンダーローンとオーバーローンのどちらになりそうなのか確認することから始めましょう。
【金銭問題】
住宅ローンが返済できない、急な資金が必要になった、借金があるなどの金銭問題の理由により不動産の売却を検討している方は、不動産を現金化するまでに期限がある場合がほとんどといえます。
仲介で売却する場合は3~6ケ月ほどかかる場合がほとんどなので、売却を急ぐのであれば買取りを検討することをおすすめします。
通常買取にかかる期間の目安は3週間程度ですが、買取のスピードを強みとしている買取業者の場合1~2週間ほどで買取手続きが完了するのでスピーディーに現金化が可能ですが、買取価格は相場の60~80%程度となるため慎重に判断することが重要となります。
【離婚】
離婚が理由で売却することになった場合は、不動産を売却して利益が出るか、損失が出るのかにより対応が異なります。
結婚後に取得した不動産は財産分与の対象となるため夫婦で利益を分けることになりますが、住宅ローンの残債によって損失が出た場合は、住宅ローンの返済を巡って夫婦間でトラブルになる可能性があります。
離婚を理由とする売却ではトラブルとなることが多いので、売却する前に夫婦間でしっかり話し合っておきましょう。
【転勤や介護】
転勤や介護が理由で売却する場合、売却期限まで3ケ月以上の期間があるのなら仲介売却が可能ですが、あまり時間がない場合は買取を検討することをお勧めします。
転勤や介護などの事情により家を空けることになる場合、一定期間後に自宅へ戻る予定があるのなら一時的に賃貸転用することも可能です。
賃貸転用を検討する場合は、不動産会社や金融機関に相談してみましょう。
【相続】
相続した不動産は築年数が経っていて建物の老朽化が進んでいるケースが多くあります。
その場合は、建物を解体して更地にしてから売却する、更地渡しを前提で売却する、建物を残したままの状態で売却するなどの選択肢があり、できるだけ多くの利益を残すためには建物の状態や土地の条件などから適した方法を選ぶことが大切です。
相続した不動産を売却する場合は、相続登記や相続税、譲渡所得税など登記や税金関連の手続きをしなければならないため、相続した物件を売却する場合は相続物件の売却を得意とする不動産会社に相談しましょう。
売却を依頼する不動産会社を選ぶポイント
【売却実績が豊富】
中古物件の売却のノウハウが豊富な信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
【信頼できる担当者がいるか】
売却を担当してくれる担当者も重要です。
相談事に真摯に向き合ってくれるか、対応はスムーズか、経験や知識は豊富かなども確認しましょう。
【エリアに特化しているか】
不動産の内見するときには、室内の状態はもちろんのこと、地域の利便性や住みやすさなど周辺環境に関する知識も重要となるので、エリアの現状を良く把握していることも大切となります。
不動産の売出し価格を決めるポイント
【査定額から決める】
不動産の売出し価格を決める際に最も参考となるのは訪問査定で提示された査定額です。
訪問査定での査定額おおむね3ケ月以内に売れるであろう価格であり、周辺の相場や物件の状態、周辺環境から算出します。
中古物件の場合は値下げ交渉が入る可能性が高く、査定額の通りに売り出した場合値下げによって希望の価格で売却できないこともあるので、希望する売却価格が決まっているのなら値下げを加味して査定額よりも少しだけ高く売りに出すとよいでしょう。
しかし高すぎる価格を設定すると購入希望者の予算から外れてしまうことがあるので、不動産会社の担当者と相談しながら適切な売り出し価格を検討するようにしましょう。
【住宅ローンの残債をもとに決める】
住宅ローンが残っている物件を売却する場合は、引渡し時に住宅ローンを完済しなければならないため、住宅ローンが残っている不動産を売却する場合は、住宅ローンの残債から売り出し価格を決める方法もありますが、相場から離れた価格に設定すると購入希望者の予算から外れてしまうので相場も考慮しながら売り出し価格を設定しましょう。
不動産売却の失敗とは
*不動産売却の失敗とは
・余裕のあるスケジュールをたてていなかった
・複数の不動産会社を比較すればよかった
・不動産会社が正しいのか知識をつけておけばよかった
・希望していた価格で売れなかった
・思っていた以上に売却期間がかかってしまった
【余裕のあるスケジュールをたてていなかった】
通常、家やマンションなどの売却にかかる期間は3ケ月程度です。
希望の価格で購入してくれる買主が現れたとしても、売買契約から引渡しが完了し、実際にお金を受け取れるまで早くても1ケ月、場合によっては半年以上かかる場合もあります。
買い手が現れない場合、売却期間はどんどん延びていきます。
売却しなければならない期日までに売れない場合は、価格を下げざるを得ません。
売却スケジュールに余裕がないと、売却が遅れるだけでなく安く売ることになってしまいます。
【複数の不動産会社を比較すればよかった】
売却を依頼する不動産会社を選ぶ際に、複数の不動産会社で価格や担当者の比較をすればよかったと後悔する人も多くいます。
不動産売却が成功するかどうかは、不動産会社の集客力や担当者の営業技量が重要な要素となります。
売却が難しい物件ほどその傾向は強くなります。
自分の状況や売りたい物件に合った売却に強い不動産会社を選ぶためには、複数の不動産会社を比較することが売却成功させるための重要なポイントです。
【不動産会社が正しいのか判断できるように知識を付けておけばよかった】
売却活動を進めていくうちに、この不動産会社や担当者が言うことは正しいのか?と疑問を持つことがあります。
いざ売却が始まってから不動産会社に対する疑念や不明な点が出てきても、知識がなければなかなか判断がつきません。
どこに相談すればよいのかわからないまま売却を進めてしまいがちです。
不動産会社が提案する売出価格が適切なのか判断することができなかったために、高く売り出しすぎてなかなか売れなかったり、安く売り出しすぎて損をしてしまったりすることになります。
【希望していた価格で売れなかった】
購入希望者がなかなか現れなかったり、売却予定期間が過ぎそうになったりした場合価格を下げざるを得なくなりますが、安易に価格を下げなければ良かったと後悔する人もいます。
なかなか売却できない場合、不動産会社が値下げを提案してくることがあります。
売却を依頼した不動産会社の集客力や売却力が低ければ低いほど大幅な値下げをすることになってしまいます。
一旦価格を下げてしまうと再び高くすることはほぼ不可能なので、値下げの額やタイミングは不動産会社と相談しながら慎重に進める必要があります。
家やマンションの売却を成功させるためにはにはさまざまな情報収集がかかせません。
売却したい物件の相価格をしっかり調べておかないと適切な売り出し価格をつけることができません。
相場価格は不動産会社でも教えてもらうことはできますが、できれば自分である程度調べておくことをおすすめします。
失敗しない不動産会社選ぶ
*失敗しない不動産会社選び
・仲介手数料の安さで不動産会社を選ばない
・インターネットの口コミや知人の紹介は参考程度にする
・査定額の高さだけで判断しない
・大手不動産だから良いとは限らない
・売り出し価格の設定
・余裕のあるスケジュール
・情報収集はしっかりする
◆仲介手数料の安さで不動産会社を選ばない
売却が成立すれば仲介を依頼した不動産会社へ仲介手数料を支払います。
仲介手数料は成功報酬のため、売却が成約しなければ支払う必要はありません。
成約した際に支払う仲介手数料の額や売却活動の内容などは、正式に売却を依頼する前に不動産会社と媒介契約を結んでおきます。
仲介手数料の額は、通常売主と不動産会社との話し合いで決まりますが、不動産会社が受け取れる上限額は宅地建物取引業法で定められています。
◆口コミや知人の紹介は参考程度にする
不動産会社を選ぶ際にインターネットでの口コミや売却を経験した知人からの紹介を重視する人も多いと思いますが、それらは参考程度にして鵜呑みにしなことが大切です。
不動産取引は日常生活で何度も経験するものではないため、口コミはあまり参考にならず、知人が利用した不動産会社が自分の売却ケースに合っているのかどうかもわかりません。
むしろ、紹介してもらったことにより質問や意見を言い出しにくく、結果として思うような売却ができない場合もありますので、売却理由や売却目的に合った不動産会社を選ぶことが大切です。
◆査定額の高さだけで判断しない
複数の不動産会社に査定してもらった際、一番高い査定額を出した不動産会社を選びがちですが、査定額の高さだけで不動産会社を選んでしまうと売却に失敗する場合があるため注意が必要です。
査定額とは、売却開始から3ケ月程度で売れるだろうという不動産会社の売却見込み価格ですので、必ずその価格で売れるという保証はありません。
売り出し価格は査定額を基準に決めるため、高すぎる査定額から設定された売り出し価格は相場よりも高くなってしまい購入希望者がなかなか現れないとう事態を招いてしまいます。
不動産会社は査定額の高さではなく、査定の根拠をきちんと提示したうえで適切な査定額を出してくれるところを選ぶようにしましょう。
◆大手不動産会社だから良いとは限らない
知名度や安心感から大手不動産会社を選んで売却を依頼する人も多くいますが、大手だからといって必ずしも安心して売却を任せらるとは限りません。
大手ならではの失敗につながるケースもあります。
その特徴のひとつとして挙げられるのが両手仲介です。
両手仲介とは売り手の仲介と買い手の仲介を同じひとつの不動産会社が行う取引のことです。
一般的に大手は買い手も多く抱えているため両手仲介を狙いやすく、囲い込みに近い行為をするところもあります。
囲い込みとは、他社から買い手を紹介されても売主に相談なく勝手に断ってしまったり、情報を表に出さなかったりする不動産会社の違法行為のことを言います。
大手だからといって安心せずに、しっかりと情報収集して売却活動をチェックすることが必要です。
◆売り出し価格の設定
不動産売却で失敗しないためには、状況に応じた適切な価格で売り出しを始めることが大切です。
相場よりも高い売り出し価格だと購入希望者はなかなか現れません。
一方で売り出し価格が安すぎると購入希望者はすぐに現れるかもしれませんが、手に入る金額が少なくなり損をしてしまうことになります。
時間がかかっても高く売りたいのか、安くても良いから早く売りたいかによって売り出し価格を調整することが大切です。
一般的には買い手との値引き交渉を見越したうえで、相場価格の1.1~1.2倍程度で売出し価格を設定するようにします。
早く売りたい場合は、相場価格に近い額か、相場価格よりも安く設定することをおすすめします。
売却したい価格と売却にかけられる期間とを鑑みたうえで、不動産会社の担当者と相談しながら決めましょう。
◆余裕のあるスケジュール
余裕のあるスケジュールを組むことも失敗しないためのポイントになります。
売れるまで時間がかかっても良い場合もありますが、ほとんどの場合はいつまでに売りたいといった期限のある場合が多いです。
転勤での売却や買い替えの場合は期日までに売却する必要があります。
売却期日が迫っているにもかかわらず、なかなか購入希望者が現れないと値下げをしなければならなくなります。
スケジュールに余裕がなければ、それだけ値下げを実行するまでの期間が短くなってしまいます。
また、売却を依頼した不動産会社に不満があってもスケジュールに余裕がなければ変更できないといった状況になります。
急を要する売却の場合もありますが、売却する可能性が起きたら、すぐに行動を起こして少しでもスケジュールに余裕を持たせることが大切です。
◆情報収集はしっかりと
売却を成功させるためには、相場価格や売却を依頼する不動産会社についてなどさまざまな情報収集が欠かせません。
売却したい物件の相場価格を調べたり、同じような物件がいくらで成約しているかを調べる必要があります。
*不動産会社を選ぶポイント
・売買仲介を得意としているか
・売却したい不動産があるエリアでの売却実績
・適切な査定額を提示してくれること
◆売買仲介を得意としているか
不動産の売却を成功させるためには、売買仲介を専門、または得意としている不動産会社を選ぶことが不可欠です。
不動産業にはさまざまな種類があり、売買仲介ではなく賃貸仲介や管理を主たる業務にしているところもありますので、実際には売買を得意としていなくても引き受ける不動産会社がほとんどです。
売買仲介を得意としていない不動産会社に売却を依頼してしまうと、売却を成功させることは難しくなります。
また、特殊な売却方法はすべての不動産会社で取り扱えるわけでありません。
現金化を急ぐ場合には買い取りを専門としている不動産会社、住宅ローンが残ったまま売却する任意売却、売却しても住み続けられるリースバックなど、状況に合わせて不動産会社を選ぶことも重要です。
◆売却したいエリアでの売却実績が豊富か
売却したい物件がある地域での売却実績が豊富かどうかをチェックすることも大切です。
不動産会社によっては取引エリアから離れた遠方の物件でも取り扱っている場合もありますが、地域の不動産市場を熟知し、知識や売却のノウハウを持っているのは地元の不動産会社です。
◆適切な査定額を提示してくれるか
不動産会社を選ぶ際は、複数の不動産会社に依頼して比較することが欠かせません。
売却の依頼を受けたいがために、高い査定額を提示してきて売り手の気を引こうとしてくるところもあります。
査定額=売れる額でなないため査定額が高くてもその価格で売れる保証はありません。
不動産会社を選ぶ際は、相場価格に沿って適切かつ根拠のある査定額を出してくれるところを選びましょう。
まとめ
≡不動産売却を成功させるために≡
①余裕のあるスケジュールをたてる
②情報収集が十分にする
③不動産会社選びが重要なポイントとなる
≡不動産会社を選ぶ際のポイント≡
①売買仲介を得意とする不動産会社
②地元での売却実績が豊富なこと
③相場価格に沿った適切な査定額を出してくれる
不動産売却を成功させるためには、早めに行動を起こすことが大切です!